フランチャイズの仕組みとは?本部と加盟店の役割・費用の流れを解説

情報の確認日:2026年10月30日
フランチャイズは、加盟店が本部の商標(看板)やノウハウを使い、契約に基づく本部の支援を受けながら、独立した事業者として自分の事業を経営する仕組みです。加盟店はその対価として、加盟金やロイヤリティなどを本部に払います。
本部の支店として働くわけではないため、売上も費用も、赤字になったときの負担も加盟店のものになります。また、本部からどんな支援をどこまで受けられるかは、本部と契約によって違います。
この記事では、本部と加盟店の役割分担、本部から受けられるもの、お金の流れ、契約上の立場とルールを順に説明します。
フランチャイズとは:本部の看板とノウハウを使い、独立した事業者として経営する仕組み
本部(フランチャイザー)と加盟店(フランチャイジー)
フランチャイズでは、商品やサービスの提供方法とブランドを持つ事業者を「本部(フランチャイザー)」、本部と契約してその看板とノウハウで事業を営む事業者を「加盟店(フランチャイジー)」と呼びます。加盟店を経営する人は「オーナー」と呼ばれることが多いです。
加盟店は本部の支店ではなく、独立した事業者
加盟店は、本部とは別の事業者です。個人で加盟すれば本人が、法人で加盟すればその法人が、自分の事業として店舗や事業を営みます。
そのため、売上から仕入れや本部への支払い、人件費、家賃などを差し引いて残る利益は加盟店のものになり、赤字になったときの負担も加盟店が負います。看板が同じでも、お金の責任は本部ではなく加盟店にある、という点がフランチャイズの基本です。
直営店・FCに加盟しない独立開業との違い
同じ看板の店でも、本部が自分で経営する「直営店」と、加盟店が経営する店があります。FCに加盟せずに独立開業する場合とも比べると、違いは次のとおりです。なお、個人事業主か法人かは、FCに加盟するかどうかとは別の区分です。
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比べる点 |
FC加盟による開業 |
本部の直営店 |
FCに加盟しない独立開業 |
|---|---|---|---|
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経営主体 |
加盟した事業者(個人または法人) |
本部(店長は本部に雇われて店を任される立場で、経営主体ではない) |
開業した事業者(個人または法人) |
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ブランドとノウハウ |
本部のものを契約で使う |
本部のもの |
自分で用意する |
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FC本部への支払い |
加盟金・ロイヤリティなど |
なし(本部自身の店) |
なし |
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運営上の裁量 |
本部のルールの範囲で決める |
本部が決める |
自分で決める |
フランチャイズは、自分で事業を持ちながら、看板とノウハウは本部から借りる働き方だといえます。
本部と加盟店の役割分担
本部と加盟店の役割分担の例は次のとおりです。どこまでを本部が担うかは、本部と契約によって違います。
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本部が担うことの例 |
加盟店が担うことの例 |
|---|---|
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商標(看板)やブランドの管理 |
店舗・事業の日々の運営 |
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商品・サービスの提供方法(ノウハウ)の開発 |
本部のルールやマニュアルに沿った運営 |
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研修・経営指導などの支援 |
資金の用意と、売上・経費の管理 |
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全体の広告や集客の仕組み(本部による) |
地域での集客・営業 |
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仕入れ先・システムなどの用意(本部による) |
人を雇う場合の採用・育成 |
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業種に必要な許可や届出 |
「本部による」と書いた項目は、行っていない本部や、別料金としている本部もあります。
業種によっては、加盟店自身が許可を取る必要があります。たとえば買取業では古物商許可が必要です(古物営業法第3条)。取り方は「古物商許可の取り方を手順で解説」で説明しています。
加盟店が本部から受けられるもの
商標・看板を使う権利
本部のブランド名やロゴを使って営業できます。自分で一から店名を知ってもらう場合と比べて、集客を始めやすくなることがあります。
ノウハウ(商品・サービスの提供方法、運営のやり方)
本部が積み上げてきた商品やサービスの作り方、価格の決め方、運営の手順などを使えます。未経験の分野でも始めやすいのはこのためです。
研修・開業準備・開業後の指導などの支援
開業前の研修や開業準備の手伝い、開業後の経営指導などが用意されていることが多いです。
支援の中身は本部と契約によって違う
同じ「研修あり」「集客支援あり」という表示でも、中身と範囲は本部ごとに違います。業界団体(日本フランチャイズチェーン協会)の用語集でも、開業前の研修費などを加盟金に含めず、別に請求するケースがあるとしています(出典:一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会「フランチャイズ用語集 か行」)。
契約前に、誰が・何を・どこまでしてくれるのか、どれが加盟金やロイヤリティに含まれ、どれが別料金なのかを書面で確かめましょう。
フランチャイズのお金の流れ
フランチャイズのお金の流れを大まかにまとめると、次のようになります。
- 本部 → 加盟店:看板を使う権利、ノウハウ、研修・指導などの支援
- 加盟店 → 本部:加盟金、保証金、ロイヤリティなど
- 加盟店 → 取引先など:物件・内装・設備・車両などの開業資金、仕入れ、家賃、人件費
- 顧客 → 加盟店:売上
加盟するときに払うお金(加盟金・保証金など)
加盟金は、契約するときに本部へ一度払うお金です。このほか、保証金など別の名目のお金を加盟時に払うこともあります。返還されるかどうかやその条件は、本部によって違います。加盟金の意味や返還の考え方は「フランチャイズの加盟金とは?」で詳しく説明しています。
加盟したあとに払い続けるお金(ロイヤリティなど)
ロイヤリティは、加盟したあとに、商標を使う権利や経営指導などの対価として本部へ継続して払うお金です。払い方には、売上の一定割合を払う方式や、毎月決まった額を払う方式などがあります。どの方式かによって、売上が少ない月の負担の重さが変わります。
本部以外に払うお金(開業資金・運転資金)
開業するには、本部に払うお金のほかに、物件・内装・設備・車両などの費用がかかります。売上が安定するまでの家賃や仕入れなどに充てる運転資金も見込んでおく必要があります。何にいくら必要かは「フランチャイズの開業資金」で詳しく説明しています。
加盟店から本部へ支払うお金を確認する
本部の収益の構造は、本部と契約によって違います。加盟店から見ると、加盟金やロイヤリティのほか、契約によってはシステム利用料などの支払いが発生する場合もあります。
大切なのは、どこに・いつ・いくら払うことになるかです。ロイヤリティ以外の支払いも含めて、契約前に受け取る書面と本部の説明で確かめましょう。
売上から加盟店に残るもの
売上から仕入れ、本部への支払い、人件費、家賃などを差し引いた残りが、加盟店の利益になります。フランチャイズに加盟すれば必ず利益が出るわけではありません。採算の見方は「フランチャイズは儲かる?」、オーナーの収入については「フランチャイズオーナーの年収はどう決まる?」で説明しています。
契約上の立場とルール
本部と加盟店は、契約で結ばれた別々の事業者
本部と加盟店の関係は、加盟契約で決まります。契約には、契約期間、更新、途中で解約するときの条件、契約が終わったあとに同じ業種での営業を制限する条項(競業禁止)などが書かれます。
公正取引委員会は、本部が加盟者を募集するときに、ロイヤルティの額や算定方法、契約の期間・更新・解除・中途解約の条件などを開示することが望ましいとしています(出典:公正取引委員会「フランチャイズ・システムに関する独占禁止法上の考え方」)。途中でやめるときの費用などは契約ごとに違うため、契約書のどこに書かれているかを確かめましょう。
契約の前に受け取る書面
主に中小の小売業者(飲食業を含む)を加盟者とし、法律上の一定の要件に該当する「特定連鎖化事業」の本部には、中小小売商業振興法により、契約の前に事業の概要や契約の主な内容を書面で渡して説明する義務があります。要件にあてはまらない本部についても、中小企業庁は、重要な事項を前もって書面で示し、説明することが重要だとしています(出典:中小企業庁「特定連鎖化事業(フランチャイズ)について」)。
書面を受け取ったら、支払うお金の種類、支援の範囲、契約期間と解約の条件を中心に読み、分からない点は本部に質問しましょう。
フランチャイズのメリット・デメリット
主なメリットは次のとおりです。
- 本部の看板とノウハウを使って事業を始められる
- 研修や指導などの支援を受けられる
- 未経験の分野でも始めやすい
主なデメリットは次のとおりです。
- 売上にかかわらず、本部への支払いや固定費がかかる
- 本部のルールに沿って運営する必要がある
- 契約期間や途中解約の条件に縛られる
儲かるかどうかの判断のしかたは「フランチャイズは儲かる?」で説明しています。
買取マクサスのフランチャイズの場合
ここからは、当社(買取マクサス)の例です。当社は、出張買取とオンライン買取のフランチャイズ本部です。FC募集サイトでは、自宅の一室からでも開業できることや、加盟店が買い取った品物はマクサスでの買取が可能なこと、業者間のネットワークを紹介していることを案内しています(買取マクサス フランチャイズ加盟募集)。
お金の流れについて、当社の代表は2024年7月に公開した動画で、買取代金は各加盟店が自分で支払い、買い取った品物をどう売るかも各店が判断すると説明しています(出典:せきえもんの買取大学「【ガチの加盟検討者へ回答!】出張買取FCのよくある質問、ビジネスモデル解説」、2024年7月公開、7:20〜7:43ごろ)。
つまり、本部からブランドや仕組みの提供を受けることと、加盟店が自分の資金で買い取り、販売を自分で判断することは両立します。なお、これは2024年7月公開の動画での説明です。現在の加盟条件は、加盟の相談の際に確認してください。
当社の加盟金や初期費用は「フランチャイズの加盟金とは?」で紹介しています。
フランチャイズに加盟するまでの流れ
一般的には、次のような流れで進みます。本部によって順番や内容は異なります。
- 業種や本部の情報を集める
- 説明会や面談で話を聞く
- 契約前に書面を受け取り、内容を確かめる
- 加盟契約を結ぶ
- 研修を受ける
- 必要な許可や届出、店舗や車両などを準備する
- 開業する
資金の準備は「フランチャイズの開業資金」、会社員のまま始めたい場合は「フランチャイズは副業で始められる?」も参考にしてください。
よくある質問
フランチャイズオーナーの年収はどのくらいですか?
給与ではなく事業の利益で決まるため、業種や店によって大きく違います。売上から本部への支払いや経費を差し引いた残りがもとになります。詳しくは「フランチャイズオーナーの年収はどう決まる?」をご覧ください。
フランチャイズで一番儲かる業種は何ですか?
業種だけでは決まりません。本部への支払いの中身、立地と需要、開業後の資金の持ち方で、同じ業種でも採算は大きく変わります。判断のしかたは「フランチャイズは儲かる?」で説明しています。
少ない資金でもフランチャイズを始められますか?
業種や業態によって、開業に必要な資金は大きく違います。本部に払うお金のほか、設備などの費用と、売上が安定するまでの運転資金も見込みましょう。詳しくは「フランチャイズの開業資金」をご覧ください。
フランチャイズはやめたほうがいいですか?
一律にはいえません。仕組みが自分に合うか、本部の説明や書面が十分か、資金に無理がないかで判断します。
まとめ
- フランチャイズは、加盟店が本部の看板とノウハウを使い、契約に基づく支援を受けながら、独立した事業者として経営する仕組み
- 加盟店は対価として加盟金やロイヤリティなどを払い、売上も赤字の負担も加盟店のものになる
- 支援の中身と範囲は本部と契約で違うため、誰が何をどこまでするかを書面で確かめる
- 契約期間、途中解約の条件、支払うお金の種類は、契約前に必ず確認する
参考資料
費用・収益に関する数値は、掲載時点の加盟募集ページを根拠としています。記事内の金額は目安であり、実績や成果を保証するものではありません。
費用と収支モデルの最新情報は加盟募集ページへ
開業費用・月額費用・収支モデルの詳細は、加盟募集ページの「費用」でご案内しています。個別のご相談はLINEまたはChatworkから受け付けています。