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古物商のオークション仕入れとは?古物市場の参加方法・仕入れの流れと注意点

古物商のオークション仕入れとは、古物商許可を持つ業者だけが参加できる「古物市場(業者オークション)」で、商品を落札して仕入れることです。一般の人は参加できず、出品者も落札者も古物商なので、まとまった量の商品を、業者どうしの相場で仕入れられるのが特徴です。

参加するには、まず古物商許可を取り、仕入れたい品目を扱う市場を選んで会員登録をします。そのうえで下見と入札をし、落札したら代金と手数料を払って商品を引き取ります。

一方で、落札価格に手数料や送料を足すと利益が残らないこともあり、相場を知らずに入札すると、高値で落札してしまうおそれもあります。この記事では、古物市場の種類、参加の条件、仕入れの流れ、失敗しないためのポイント、ネットオークションやフリマで仕入れるときのルールまでを順に解説します。

※この記事は、出張買取のフランチャイズ「買取マクサス」の本部(株式会社マクサス)が制作しています。後半で当社の公式YouTubeの動画を紹介しますが、加盟を前提にした内容ではありません。

古物商のオークション仕入れとは?古物市場の基本

古物市場とは、古物商どうしが中古品を売り買いするための市場で、「業者オークション」「業者市場」「交換会」などとも呼ばれます。主催者(古物市場主)が会場やネット上の場を用意し、古物商が商品を出品し、ほかの古物商が競りや入札で落札します。

古物市場は古物商だけが参加できる

古物営業法では、古物市場を「古物商間の古物の売買又は交換のための市場」と定め、古物市場では古物商どうしでなければ売買してはならないとしています。古物市場を経営する側にも、古物商とは別の「古物市場主」の許可が必要です(e-Gov法令検索「古物営業法」第2条・第14条、警視庁「古物市場主許可申請」)。

そのため、古物商許可を持っていない人は、業者オークションに参加して仕入れることはできません。

一般のネットオークション・フリマとの違い

ネットオークションやフリマアプリは、誰でも出品・購入できる個人向けの場です。古物商も仕入れ先として使えますが、業者オークションとは性格が大きく違います。

比べる点

古物市場(業者オークション)

一般のネットオークション・フリマ

参加できる人

古物商許可を持つ業者だけ

誰でも参加できる

取引の相手

古物商(業者)

主に個人

商品の量

複数の商品をまとめたロットが出品される場合がある

1点単位で出品される場合がある

価格

業者どうしの相場で決まる

一般の人の入札で、相場より高くなることもある

費用

入会金・年会費、落札手数料などがかかる場合がある

購入時の手数料の有無はサービスによって違う。送料がかかる場合がある

本人確認・記録

古物営業法のルールに沿って、自分で確かめて記録する必要がある

同じく、古物商として仕入れるなら確認と記録が必要

費用の種類や金額は市場ごとに異なります。参加を決める前に、各市場の規約で確かめてください。

古物商の主な仕入れ先と、オークションの位置づけ

古物商の仕入れ先は、オークションだけではありません。主な仕入れ先と特徴を比べると、次のようになります。

仕入れ先

特徴

向いている人

一般の人からの買取(店頭・出張・宅配)

原価を抑えられる場合もあるが、何がどれだけ集まるかは前もって分からないことがある

地域で集客でき、査定ができる人

古物市場(業者オークション)

量と品目を選んで仕入れられる。業者どうしの相場で決まる

売り先が決まっていて、相場を知っている人

ネットオークション・フリマ

1点から仕入れられ、自宅から探せる

特定のジャンルに詳しい人、少量から始めたい人

卸業者・問屋

同じ商品を継続して仕入れられる場合がある

品ぞろえを安定させたい店舗

海外からの買い付け

国内にない商品を扱える。輸入の手続きや為替の影響がある

語学や現地の取引先がある人

引越業者・解体業者・回収業者など

まとまった量が出ることがある。継続できるかは関係づくりしだい

地域に人脈がある人

仕入れ先は、どれか1つに頼るのではなく、いくつかを組み合わせる方法もあります。たとえば「一般の人から買い取った品を、自分の店で売れないものは業者オークションに出す」「自分の店に足りない品目を、業者オークションで補う」という使い分けです。

古物市場(業者オークション)の種類

会場で競る「会場型(対面)」

決まった日に会場に古物商が集まり、主催者が商品を1つずつ(またはまとめて)出し、声や合図で値を競り上げる形です。「手競り」とも呼ばれます。実物を手に取って下見でき、ほかの業者と知り合えるのが利点です。一方で、会場まで行く時間と交通費がかかり、落札した品は自分で持ち帰るか配送を頼む必要があります。

ネットで入札する「ネット型(オンライン)」

主催者のサイトやアプリで商品の写真や状態の説明を見て、期限までに入札する形です。会場に行かずに全国の市場に参加できますが、実物を見られないため、写真と状態の表記を読み解く力が必要です。会場の競りをネットで同時に中継し、ネットからも入札できる市場もあります。

総合市場と専門市場

扱う品目によって、何でも出る総合市場と、特定の品目に絞った専門市場に分かれます。

分類

主な品目の例

総合市場(道具市など)

家具、家電、生活雑貨、工具など、さまざまな品目

ブランド品の市場

バッグ、財布、時計、アクセサリー、貴金属

骨董・美術品の市場

美術品、骨董品、茶道具、古美術

衣類の市場

古着、ブランド衣類

車・バイクの市場

中古車、バイク、部品

本・メディアの市場

古書、レコード、ゲームソフト

自分が扱いたい品目と、売り先(どこで、誰に売るか)に合わせて、参加する市場を選ぶのが基本です。

古物市場で仕入れるメリット

  • 量と品目を選んで仕入れられる:一般の人からの買取と違い、自分で品目を選び、必要な量をまとめて仕入れられます
  • 業者どうしの相場で仕入れられる:参加者がみな古物商のため、価格は業者どうしの競りや入札で決まります
  • 相場の感覚が身につく:どの状態の品がいくらで落札されるかを見続けることで、仕入れだけでなく、買取の査定や販売の値付けにも役立つ相場の感覚が身につきます
  • 同業者とのつながりができる:とくに会場型では、ほかの古物商と知り合い、売り先や情報交換の相手が見つかることがあります

古物市場で仕入れるデメリット・注意点

  • 手数料や会費がかかる:入会金・年会費、落札手数料、出品手数料、送料などがかかる場合があり、落札価格だけで原価を考えると利益が残らないことがあります
  • 相場を知らないと高値で落札するおそれがある:競りの場の雰囲気で値を上げすぎたり、状態を見誤ったりすると、売っても利益が出ません
  • 返品できない場合がある:落札後の返品や取り消しを認めるかどうかは市場の規約しだいのため、参加前に規約を確かめ、下見と状態の確認をしておくことが欠かせません
  • 参加の条件は市場ごとに違う:古物商許可があっても、市場ごとの申し込みの手続きや条件があり、すぐに参加できるとは限りません
  • 慣習や用語がある:とくに歴史の長い会場型の市場では、独自の用語や進め方があり、初めは戸惑うことがあります。経験のある古物商に同行してもらうのも一つの方法です
  • 引き取りと保管の手間がかかる:大型の家具や大量のロットを落札すると、運ぶ手段と置き場所が必要になります

古物市場に参加する条件と必要なもの

古物市場に参加するための条件は、市場ごとに決まっています。古物市場は古物商どうしの市場のため、古物商許可を持っていることが前提です。それ以外の条件は、参加したい市場の入会案内や規約で、次の点を確かめてください。

確かめること

見るポイント

申し込みに必要な書類

古物商許可証の写しや本人確認書類など、何を提出するか

審査・紹介の有無

入会の審査があるか、既存の会員の紹介が必要か

入会金・年会費・保証金

かかるかどうか、いくらか

手数料

落札・出品の手数料がいくらか、どう計算するか

支払いの方法と期限

落札代金と手数料をいつまでに、どう支払うか

引き取り・配送

会場から持ち帰るのか、配送を頼めるのか

古物商許可の申請先は、主な営業所の所在地を管轄する警察署で、東京都の場合の手数料は19,000円です(警視庁「古物商許可申請」)。必要書類や申請の手順は「古物商許可の取り方を手順で解説」で、許可が下りないケースは「古物商許可の審査に落ちる理由は?」で説明しています。

古物商がオークションで仕入れる流れ

STEP1:古物商許可を取る

まず古物商許可を取ります。許可が下りるまでには一定の期間がかかるため、開業の予定から逆算して申請します。

STEP2:扱う品目と売り先を決め、市場を選ぶ

何を仕入れて、どこで誰に売るかを先に決めます。売り先が決まっていないと、何をいくらで落札すべきかの基準が持てません。そのうえで、その品目を扱う市場を、会場型・ネット型、開催の頻度、手数料、配送の可否などで比べて選びます。

STEP3:市場に申し込む

市場の案内に沿って申し込みます。必要な書類や、審査があるかどうか、参加できるまでの期間は市場によって異なります。

STEP4:下見をして、上限額を決めて入札する

出品物の状態を確かめ、「いくらで売れるか」から逆算して入札の上限額を決めます。上限額は、売れる見込みの価格から、落札手数料・送料・販売の手数料・自分の利益を差し引いた金額です。競りの場で上限を超えて追いかけないことが大切です。

STEP5:支払いと引き取りをする

落札したら、期限までに代金と手数料を支払い、商品を引き取ります。会場型なら持ち帰るか配送を頼み、ネット型では配送で受け取る方法があります。

STEP6:仕入れの記録を残し、販売する

古物商は、売買のために古物を受け取ったときは、その都度、取引の年月日、古物の品目と数量、特徴などを帳簿などに記録しなければなりません(古物営業法第16条)。同条には記録が要らない場合の定めもあり、古物市場の主催者にも市場での取引を記録する義務があります(同法第17条)。自分の取引で何をどう記録するかは、所轄の警察署に確かめてください。そのあと、検品・清掃をして販売します。

オークション仕入れで失敗しないためのポイント

売り先を決めてから仕入れる

業者オークションでは、ほしい品が一度にたくさん出ます。売り先が決まらないまま仕入れると、在庫がたまり、資金が寝てしまいます。「どこで売るか」「いくらで売れるか」が分かる品から始めましょう。

手数料・送料を含めた「仕入れ原価」で判断する

落札価格に、落札手数料、送料、販売の手数料を足した金額が、実際の仕入れ原価です。落札価格だけで「安く買えた」と判断しないようにします。

状態の見方と相場を、落札せずに学ぶ

市場ごとに、商品の状態をランクで表す決まりがあります。最初は落札せずに、どの状態の品がいくらで落札されるかを見て、相場の感覚をつかむのも一つの方法です。

1つの市場、1つの品目に頼りすぎない

同じ品目でも、市場によって落札される価格が違うことがあります。複数の市場の相場を比べたり、一般の人からの買取など別の仕入れ先と組み合わせたりする方法もあります。

偽物・盗品のリスクに注意する

業者オークションでも、偽物や盗品が紛れ込むことは考えられます。ブランド品などは真贋の確認の仕組みがある市場を選び、不審な品には手を出さないようにします。

ネットオークション・フリマで仕入れるときのルール

業者オークション以外に、一般のネットオークションやフリマアプリで仕入れることもできます。その場合も、古物商として守るルールがあります。ここでは要点だけをまとめます。

  • 営業として仕入れて売るなら古物商許可が必要:中古品を仕入れて売ることを仕事にする場合は、古物商許可が必要です。許可が必要な場合の考え方は「買取業を始めるのに資格は必要?」で紹介しています
  • 相手方の確認が必要:警視庁は、古物商どうしの取引でも、ネットオークションやフリマアプリでの取引でも、相手方(売る人)の確認は必要としています。対面しない取引では、法令で決められた方法で確認しなければなりません(警視庁「古物商許可申請をされる方へ」、警視庁「非対面取引における確認の方法」)
  • ネットで売るときは許可の表示が必要:ホームページで古物を売る場合は、許可を受けた公安委員会名、許可証の番号、氏名または名称を表示しなければなりません(同上)

当社の公式YouTubeで解説している古物市場の回

当社の公式YouTube「せきえもんの買取大学」では、ブランド買取会社の社長が、どの古物市場(オークション)に出すと高く売れるかを解説する回を公開しています(2025年2月23日公開)。ここでは、ゲストの話のうち、これからオークションで仕入れたい人に参考になる点を紹介します。いずれもゲスト個人の経験と見解で、業界全体を調べた結果ではありません。発言は、当社の担当者が音声で確かめた内容を要約したものです。

  • 相場の感覚がつかめる:古物市場に参加することで、商品の相場観がつかめるようになると話しています(2:38〜)。この記事の「古物市場で仕入れるメリット」で挙げた点を、実際に市場を使う側の立場から語ったものです
  • 会場型の市場では、業者どうしのつながりができる:会場に集まった業者と親しくなったり、取引先になったりすることがあると話しています(3:03〜3:28)
  • 商品の単価によって、使うオークションを分ける:「各オークションの解説」のなかで、商品の単価に応じて利用するオークションを使い分ける考え方を説明しています(12:04〜)。どの市場に参加するかを決めるときの判断のしかたの一つとして参考になります

古物市場の雰囲気を映像で確かめたい人の参考にもなります。なお、この記事では、動画で紹介されている個別の市場の名前や評価は扱っていません。

出張買取では、古物市場は「売り先」にもなる

ここまでは、古物市場を仕入れ先として紹介してきました。一方で、出張買取のように一般のお客様から直接買い取る事業では、古物市場は買い取った品の売り先として使われることもあります。先の動画でも、ゲストは、古物市場で売る側には一般のお客様から買い取る業者、買う側には輸出や店での販売に力を入れる業者が多く、両方に力を入れる業者は少ないという見方を示しています(3:50〜)。業界全体の割合を示したものではありませんが、古物市場が仕入れ先にも売り先にもなることが分かります。

つまり、古物商として事業を始めるときは、「オークションで仕入れて、自分で売る」形と、「お客様から買い取って、オークションなどで売る」形の、どちらで稼ぐかを先に考えておくと、選ぶ市場や必要な準備がはっきりします。出張買取の始め方は「出張買取は無店舗で開業できる?」で、買取業全体の始め方は「買取業の開業ガイド」で紹介しています。

当社の加盟募集ページでは、本部のサポート内容として、査定支援・集客支援・販売支援・経営・運営支援・融資支援を挙げています。詳しくは加盟募集ページでご確認ください。

よくある質問

古物商許可がなくても業者オークションに参加できますか?

参加できません。古物営業法により、古物市場では古物商どうしでなければ売買できないため、業者オークションには古物商許可が必要です。

ブランド品の業者オークションでは、どんな商品が仕入れられますか?

品目の例としては、バッグ、財布、時計、アクセサリー、貴金属などがあります。状態のランクや付属品の有無で価格が大きく変わるため、状態の表記の読み方を先に覚えておくと安心です。

個人の古物商でも業者オークションに参加できますか?

古物商許可は個人でも法人でも取れます。ただし、古物市場の参加の条件は市場ごとに決まっているため、参加したい市場の入会案内で確かめてください。

メルカリなどのフリマアプリで仕入れるのは違法ですか?

フリマアプリで買うこと自体は違法ではありません。ただし、仕入れて売ることを仕事にする場合は古物商許可が必要で、相手方の確認などのルールも守る必要があります。

古物商のオークション仕入れで、本人確認はどう行いますか?

古物商は、古物を買い受けるときなどに、相手方の住所・氏名・職業・年齢を確認する義務があります(古物営業法第15条第1項)。警視庁は、古物商どうしの取引やネットでの取引でも、この義務は免除されないとしています。

業者オークションでは、登録の際に主催者が古物商許可などを確かめる場合がありますが、これは市場に参加するための手続きで、古物商自身の確認義務とは別のものです。ネットオークションやフリマで対面せずに取引するときは、法令で決められた非対面の確認方法をとる必要があります。自分の取引で何をどう確認するかは、所轄の警察署に確かめてください(e-Gov法令検索「古物営業法」、警視庁「古物商許可申請をされる方へ」)。

まとめ

  • 古物商のオークション仕入れとは、古物商許可を持つ業者だけが参加できる古物市場(業者オークション)で商品を落札して仕入れること
  • 古物市場には会場型とネット型、総合市場と専門市場があり、扱う品目と売り先に合わせて選ぶ
  • 量と品目を選んで、業者どうしの相場で仕入れられる一方、手数料・送料・返品不可・高値づかみに注意が必要
  • 参加には古物商許可のほか、市場ごとの会員登録と審査が必要
  • 入札の上限額は「売れる価格-手数料-送料-利益」で決め、売り先を決めてから仕入れる
  • ネットオークションやフリマで仕入れるときも、古物商として相手方の確認と、ネットで売るときの表示が必要

出張買取のフランチャイズについては、加盟募集ページでご案内しています。

参考にした資料

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