フランチャイズ開業で使える融資は?種類・自己資金との関係・申し込み前の準備
フランチャイズの加盟店も、事業を新しく始める人向けの融資を検討できます。代表的なのは、日本政策金融公庫の「新規開業・スタートアップ支援資金」、自治体の制度融資、銀行や信用金庫の融資です。
借りる額は、開業資金の総額から自己資金を引いた「足りない分」から考えます。日本政策金融公庫は、自己資金よりも創業計画全体がしっかりしているかが重要だとしています。
申し込む前に、自分の条件で作った創業計画書、本部への支払いと融資が決まる時期の関係、本部の融資支援の中身を確かめておきましょう。
この記事では、融資の種類、借入額と自己資金の考え方、申し込み前の準備、本部に確かめることを順に解説します。最後に、買取マクサスのフランチャイズで融資を考える場合の注意点も紹介します。
※制度の内容は、2026年10月29日に各機関の公式サイトで確認した情報です。条件は変わることがあるため、申し込む前に最新の案内を確認してください。
フランチャイズの加盟店でも創業融資は受けられる?
受けられる可能性があります。日本政策金融公庫の新規開業・スタートアップ支援資金は、新たに事業を始める人と、事業を始めておおむね7年以内の人を対象としています。審査では、事業計画の内容と、それをやり遂げる力があるかが確認されます。
公庫の案内では、この融資を利用できるのは、始めようとする事業について適正な事業計画を立てていて、その計画をやり遂げる力が十分にあると認められる人に限られます。計画の内容は、創業計画書の提出などで確認するとしています。
本部の資料は計画の材料。審査されるのは自分の事業計画
フランチャイズでは、本部から収支のモデルや開業までの計画表を受け取ることがあります。これらは計画を作るときの大切な材料です。ただし、融資の申し込みで説明するのは、自分が営む事業の計画です。
本部の資料をそのまま写すのではなく、自分の開業地域、使える時間、人数、資金に合わせて数字を作り直しましょう。金融機関に「なぜこの売上を見込むのか」と聞かれたときに、自分の言葉で根拠を説明できることが大切です。
フランチャイズ開業で使える融資の種類
主に、日本政策金融公庫の創業向けの融資、自治体の制度融資、銀行や信用金庫などの融資の3つがあります。それぞれ、条件を決めるところと相談する窓口が違います。
日本政策金融公庫「新規開業・スタートアップ支援資金」
日本政策金融公庫(国民生活事業)の「新規開業・スタートアップ支援資金」は、事業を新しく始める人向けの融資制度です。公式サイトの案内は次のとおりです。
|
項目 |
公庫の案内 |
|---|---|
|
利用できる人 |
新たに事業を始める人、または事業開始後おおむね7年以内の人 |
|
資金の使いみち |
事業を始めるため、または事業開始後に必要な設備資金・運転資金 |
|
融資限度額 |
7,200万円 |
|
返済期間 |
設備資金20年以内(うち据置期間5年以内)、運転資金10年以内(うち据置期間5年以内) |
|
利率 |
基準利率。女性、35歳未満または55歳以上の人など、要件に当てはまる人が必要とする資金(原則として土地にかかる資金を除く)は特別利率 |
|
担保・保証人 |
希望を聞いて相談。公庫のQ&Aでは、創業期の人は原則として無担保・無保証人で利用できるとしている |
限度額は「借りられる額」ではなく上限です。実際の融資額は、事業計画と資金の使いみちをもとに審査で決まります。審査の結果、希望どおりにならない場合もあると公庫は案内しています。
自治体の制度融資
制度融資は、自治体、信用保証協会、金融機関が協力して行う融資です。たとえば東京都の中小企業制度融資は、東京都、東京信用保証協会、指定金融機関の三者が協調する制度で、利用するには東京信用保証協会の保証が必要です。
対象者や限度額、利率などの条件は自治体ごとに違います。開業する予定の都道府県や市区町村の案内で確認しましょう。
銀行・信用金庫などの融資
銀行や信用金庫から直接借りる方法もあります。条件は各金融機関が決めます。開業前で事業の実績がない段階では、公庫や制度融資とあわせて、どこに相談するかを検討するとよいでしょう。
3つの融資の比べ方
|
種類 |
主な相談窓口 |
条件を決めるところ |
|---|---|---|
|
日本政策金融公庫の創業融資 |
公庫の支店・予約相談・インターネット申込 |
日本政策金融公庫 |
|
自治体の制度融資 |
自治体・信用保証協会・取扱金融機関 |
各自治体の制度による |
|
銀行・信用金庫などの融資 |
各金融機関 |
各金融機関 |
いくら借りる?借入額は「足りない分」から考える
開業資金の総額から、自己資金を引いた額が出発点です。そこから、毎月の返済を続けられるかを確かめて、借りる額を決めます。
開業資金の総額と自己資金を書き出す
フランチャイズの開業資金は、本部に払う開業時の費用だけではありません。物件や車両、備品などの費用に加えて、売上が安定するまでの運転資金も必要です。
まず、開業時に払うお金と、開業後しばらくの運転資金を書き出し、合計を出します。そこから手元の自己資金を引くと、借りる必要がある額の目安が見えてきます。本部の資料に載っている「開業費用」が、開業資金の全部とは限らない点に注意しましょう。
買取のフランチャイズは「買取代金」も運転資金になる
運転資金の考え方は、業態によって変わります。買取のフランチャイズでは、お客様から品物を買い取るときに代金を払い、その品物が売れてから現金が戻ります。そのため、開業時の費用とは別に、買取に回す資金を用意しておく必要があります。
買取マクサスでも、2024年7月に公開した当社のYouTube動画で、買取代金は加盟店が自分の資金で支払う仕組みだと説明しています。
公庫の新規開業・スタートアップ支援資金は、資金の使いみちに運転資金を含めています。買取のフランチャイズで融資を考えるときは、開業時の費用だけでなく、買取に使う資金をいくら見込むかも計画に入れて相談しましょう。
返済額を、毎月の支払いと並べて確かめる
融資を受けると、毎月の返済が始まります。フランチャイズでは、ロイヤリティなど本部への毎月の支払い、広告費、車両費なども毎月かかります。
返済額だけを見るのではなく、毎月出ていくお金をすべて並べ、売上が少ない月でも払い続けられるかを確かめておきましょう。
自己資金はいくら必要?借入額との関係
自己資金の額だけで、借りられる額は決まりません。公庫は、自己資金は重要な要素のひとつだとしたうえで、それ以上に創業計画全体がしっかりしているかが重要だとしています。
公庫のQ&Aでは、公庫が融資先の創業企業を対象に行った「新規開業実態調査」によると、創業資金の総額に占める自己資金の割合は平均で2割程度だと紹介しています。
「平均2割」は目安で、条件ではない
この2割は、公庫から融資を受けた創業企業の平均です。借りられる上限や、融資を受けるための条件ではありません。
「自己資金100万円ならいくら借りられるか」という疑問に、一律の答えはありません。同じ自己資金でも、開業資金の総額、資金の使いみち、事業計画の内容によって結果は変わります。自己資金の額を倍率で当てはめるのではなく、足りない分を計画で説明できるかを考えましょう。
申し込む前に準備すること
創業計画書を自分の条件で作る
公庫に申し込むときは、創業計画書を準備します。様式は公庫の公式サイトからダウンロードできます。面談では、資金の使いみちや事業計画について聞かれ、事業計画に関連する資料や、資産・負債がわかる書類の準備も求められます。
フランチャイズの場合も、本部の収支モデルを写すのではなく、自分の地域・人数・資金に合わせて作り直しましょう。
本部への支払いと、融資が決まる時期を照らし合わせる
公庫のQ&Aでは、申し込みから融資が決まるまでの期間は平均して3週間程度とされています。条件によっては時間がかかる場合もあります。
加盟金などの支払期日が、融資が決まる前に来ることもありえます。加盟契約を結ぶ前に、本部への支払いがいつ必要になるか、融資がいつごろ決まりそうかを、本部と金融機関の両方に確かめておきましょう。融資が決まらなかった場合に契約や支払いをどう扱うかも、あわせて確認しておくと安心です。
必要書類と審査の流れ
公庫の「創業予定の方」のページでは、インターネット申込で準備する書類として、次のようなものが案内されています。
- 創業計画書
- 設備資金を申し込む場合は見積書
- 法人の場合は履歴事項全部証明書または登記簿謄本
- 運転免許証、マイナンバーカードなどの本人確認書類
- 許可・届出等が必要な事業を営んでいる場合は許認可証
同じページでは、一般的な流れとして、申し込みの後に面談(オンラインでも受け付けています)や店舗・事業所の予定地の訪問を経て、融資の判断が行われると案内しています。返済は原則として月賦払いです。書類や流れは変わることがあるため、申し込む前に公庫の案内で確認してください。制度融資や銀行の融資では、窓口ごとに必要な書類が違います。
本部の融資支援で確かめること
本部が融資の相談に乗ってくれるかどうか、どこまで手伝ってくれるかは、本部ごとに違います。説明会や面談で、具体的な中身を書面で確かめましょう。
公正取引委員会の「フランチャイズ・システムに関する独占禁止法上の考え方」では、本部が加盟者を募集するときに開示することが望ましい事項として、本部による加盟者への融資の利率などに関する事項を挙げています。また、本部が予想売上や予想収益を示す場合は、類似した環境にある既存店舗の実績など根拠ある事実や合理的な算定方法にもとづき、その根拠を加盟希望者に示す必要があるとしています。
本部に確かめたいこと
- 融資の相談で、本部は何をしてくれるか(事業計画づくりへの助言、金融機関の紹介など)
- 本部が示す収支の資料は、どの店舗の、いつの実績をもとにしているか。予想なのか、平均値などから作ったモデルなのか
- 本部から加盟者へ融資する仕組みがある場合は、その利率や条件
- 加盟金などの支払時期と支払方法
- 融資が決まらなかった場合の、契約や支払いの扱い
買取マクサスのフランチャイズで融資を考える場合
ここからは、当社(株式会社マクサス)が運営する買取マクサスのフランチャイズについての案内です。
初期費用300万円と、別に必要な運転資金
買取マクサスのフランチャイズで、開業時に本部へ払う初期費用は合計300万円(税別)です。公式サイトの費用欄では「開業費用」として案内しています。内訳は、加盟金150万円、研修費60万円、システム構築費50万円、LP制作費20万円、ポータルサイト構築費20万円です(2026年10月29日時点)。
この300万円は、本部に払う開業時の費用です。開業資金の全部ではありません。買取のフランチャイズでは、これとは別に、お客様への買取代金に回す運転資金が必要です。必要に応じて、車両費や事務所の費用、開業後の毎月の支払いもかかります。融資を考えるときは、初期費用と運転資金を分けて、それぞれいくら必要かを計画に書き出しましょう。
加盟金や毎月の費用の詳しい説明は、フランチャイズの加盟金の記事で紹介しています。
加盟の相談では、融資を使う人が多いかという質問も出ている
当社のYouTube動画では、加盟を検討している人から、融資を使う人は多いのかという資金面の質問が出ています。
自己資金だけで開業資金をまかなうか、融資を組み合わせるかは、人によって違います。融資を使うかどうかは、他の加盟者の割合ではなく、自分の開業資金の総額と自己資金、毎月の支払いを並べたうえで決めることが大切です。
公式サイトの支援メニューに「融資支援」がある
当社のフランチャイズ募集サイトでは、本部のサポート内容のひとつに「融資支援」を挙げています。この項目は、サイトのコンサルプランの支援内容にも含まれています。どのような支援を、どの時期に、どんな条件で受けられるかは、加盟の相談の際にご確認ください。
なお、公式サイトの開業までの流れでは、契約締結の後に加盟金の支払い、研修、開業と進むと案内しています。融資を使う予定がある場合は、支払いの時期もあわせて相談してください。
よくある質問
自己資金100万円でも融資は受けられますか?
自己資金の額だけでは決まりません。公庫は自己資金よりも創業計画全体が重要だとしています。開業資金の総額と足りない分、その使いみちを計画で説明できるかがポイントです。
融資が決まるまでどれくらいかかりますか?
公庫のQ&Aでは、申し込みから融資が決まるまで平均して3週間程度としています。条件によっては時間がかかる場合もあります。
担保や保証人は必要ですか?
公庫のQ&Aでは、創業期の人(新たに事業を始める人や、事業開始後に税務申告を2期終えていない人)は、原則として無担保・無保証人で各種の融資制度を利用できるとしています。
まとめ
- フランチャイズの加盟店も、公庫の新規開業・スタートアップ支援資金、自治体の制度融資、銀行・信用金庫の融資を検討できる
- 借りる額は「開業資金の総額−自己資金」から考え、毎月の返済を続けられるかで決める
- 買取のフランチャイズは、買取代金も運転資金として見込む
- 自己資金の額だけで借入額は決まらない。公庫は創業計画全体を重視するとしている
- 創業計画書は本部の資料を写さず、自分の条件で作る。本部への支払時期と融資が決まる時期も確かめる
- 本部の融資支援の中身は、説明会や面談で書面で確かめる
買取マクサスのフランチャイズの費用や支援内容は、加盟募集ページで案内しています。加盟についての不明点は、オンライン説明会や個別のお問い合わせで受け付けています。
参考にした資料
- 日本政策金融公庫「新規開業・スタートアップ支援資金」 https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/01_sinkikaigyou_m.html
- 日本政策金融公庫「Q&A|START 政策金融公庫の創業支援」 https://www.jfc.go.jp/n/finance/sougyou/faq/
- 日本政策金融公庫「創業予定の方(お手続きの流れ)」 https://www.jfc.go.jp/n/finance/flow/tetsudukij_c.html
- 公正取引委員会「フランチャイズ・システムに関する独占禁止法上の考え方」(最終改正:令和3年4月28日) https://www.jftc.go.jp/dk/guideline/unyoukijun/franchise.html
- 東京都産業労働局「東京都中小企業制度融資」 https://www.sangyo-rodo.metro.tokyo.lg.jp/chushou/kinyu/yuushi/yuushi
- 買取マクサス フランチャイズ加盟募集サイト https://makxasfc.com/
- せきえもんの買取大学「【ガチの加盟検討者へ回答!】出張買取FCのよくある質問、ビジネスモデル解説」(2024年7月28日公開) https://www.youtube.com/watch?v=kcLxZPB7XHY
(いずれも2026年10月29日に確認)
費用・収益に関する数値は、掲載時点の加盟募集ページを根拠としています。記事内の金額は目安であり、実績や成果を保証するものではありません。
費用と収支モデルの最新情報は加盟募集ページへ
開業費用・月額費用・収支モデルの詳細は、加盟募集ページの「費用」でご案内しています。個別のご相談はLINEまたはChatworkから受け付けています。